生成AIによる可愛い動画は許容すべきですか?
- Tomizo Jinno
- 2月11日
- 読了時間: 3分
更新日:3月23日
最近、SNSのフィードに「氷河の中で救助した白い子熊」に類した生成動画が頻繁に表示されます。もちろん、私がかつて同類の動画をクリックしたことがフィルターバブルを起こしたからです。しかし、ネット上に膨大な数の同種の動画が掲載されていることは、どうやら事実のようです。

生成AIによる動画は全てフェイク?
そう言うのは言い過ぎでしょう。その動画が生成されたものであることを視聴者が理解できるようにされていれば許容すべきかも知れません。しかし、多くの視聴者がその動画が事実を撮影したものだと勘違いするならば、それはフェイク動画と言わなければなりません。つまり「視聴者を欺く意図がある」からです。
視聴者を欺く意図とは
ごくシンプルです。
事実でないことを事実だと思わせる行為です。
それは例え、その動画の内容が美しく、愛くるしいもであってもです。
悪意はなかった、善意に基づくものであっても、やはり欺く動画は間違いです。
その理由を説明します。
感情に訴える動画は客観的な判断を鈍らせる
心が動く動画が、あたかも事実であるかのように受け止められることで、倫理的な問題が生じます。これは、人間の感情と情報処理の仕組み、そして情報が広まる過程に理由があります。
人は、強い感情を抱くと、情報を感情的に受け取りやすくなります。客観的に事実を判断することが難しくなります。感情に訴える動画は、人の心を揺さぶり、共感や興奮を引き出すように作られています。このような動画を見ると、人は内容を感情的に捉え、それが真実であるかのように感じてしまいます。
感情的に受け入れた情報は拡散されやすい
感情的に受け入れた情報は、事実として認識されやすく、記憶にも残りやすいものです。感情に訴える動画で嘘の情報が流れると、人はその情報を事実だと信じ、周りの人に伝えてしまうことがあります。特に、SNSなどを使えば、情報はあっという間に広がり、多くの人に影響を与えてしまいます。
感情的に真実だと信じた情報は、人の行動に影響を与える
さらに、感情的に真実だと信じた情報は、人の行動に大きな影響を与えます。例えば、動物虐待の嘘の動画を見た人が、間違った情報をもとに動物保護団体に寄付したり、デモに参加したりすることがあります。また、政治家や宗教団体に関する嘘の情報を信じた人が、その情報をもとに選挙で投票したり、特定の行動を起こしたりすることもあります。
なぜ倫理的な問題になるのか
感情に訴える動画で人を騙す行為は、倫理的に問題です。なぜなら、人は動画の内容を事実だと信じ込まされ、間違った情報をもとに判断し行動してしまうからです。動画を作る人は、人に真実の情報を提供し、誤解を招くようなことは避けるべきです。
例えば、ある動物保護団体が、虐待されている動物たちの悲惨な状況を訴える動画を作ったとします。しかし、動画に映っている動物たちは、実際には別の理由で苦しんでいる可能性があります。視聴者は、動画の内容を真実だと信じ、動物保護団体にたくさん寄付してしまうかもしれません。しかし、実際には、その寄付金が動物たちのために使われない可能性もあります。
つまり、感情に訴える動画は、嘘の情報を事実として信じ込ませ、人の感情を操ります。
映像によるプロパガンダほど恐ろしいものはないことは、歴史が証明しています。視聴者を欺く動画は、制作すべきではありまあせん。
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