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動画・映像制作用語

【ビット深度】

bitshindo

「ビット深度」とは、デジタルデータにおける色の情報量や音の情報を表現する際の細かさを表す数値です。

ビット深度が大きいほど、より高品質なデータを扱うことができますが、データサイズも大きくなります。



1. 画像におけるビット深度


画像の各ピクセルが持つことのできる色の数を表します。

ビット深度が大きいほど、より多くの色を表現でき、滑らかなグラデーションや、より自然な色合いの画像を表現できます。

一般的なビット深度には、8ビット、16ビット、24ビット、32ビットなどがあります。

単位:bpp (bits per pixel)

例えば、「8bpp」は1ピクセルあたり8ビットの情報量を持っていることを示しています。



2. 音声におけるビット深度


音声の振幅(音の大きさ)をどれだけ細かく分割してデジタルデータとして記録するかを表します。

ビット深度が大きいほど、より細かな音の強弱を表現でき、ダイナミックレンジ(最も小さい音と最も大きい音の差)が広がり、高音質な音声を表現できます。

一般的なビット深度には、16ビット、24ビット、32ビットなどがあります。

単位:bit (ビット):

1つのサンプル(音の瞬間的な値:下記「サンプリング周波数」参照)をどれだけのビット数で表現するかを示しています。

例として16bit、24bit、32bitなどがあります。



(参考) サンプリング周波数


アナログ信号をデジタル信号に変換する際に、1秒間に信号を測定(サンプリング)する回数のことです。単位はヘルツ(Hz)で表され、数値が大きいほど、より細かく信号を捉え、元の信号に近いデジタルデータを作成できます。



サンプリング周波数とは


サンプリング周波数が高いほど、再現できる音の周波数帯域が広がり、高音質になります。例えば、CDのサンプリング周波数は44.1kHzですが、ハイレゾ音源では96kHzや192kHzといったより高い周波数が用いられます。


データ量への影響


サンプリング周波数が高いほど、1秒間あたりのデータ量が増加します。高音質を追求すると、それだけデータサイズも大きくなるため、保存や伝送に必要な容量も増えます。


サンプリング周波数とナイキスト周波数


サンプリング定理によれば、元の信号を正確に再現するためには、元の信号の最高周波数の2倍以上のサンプリング周波数が必要です。この2倍の周波数を「ナイキスト周波数」と呼びます。

例えば、人間の可聴域は20kHz程度なので、CDのサンプリング周波数である44.1kHzは、可聴域の音を十分に再現できる値と言えます。



一般的なサンプリング周波数


44.1kHz:CD、一般的な音楽配信

48kHz:映像制作、業務用音声

96kHz、192kHz:ハイレゾ音源



ビット深度とビットレート

ビットレート = ビット深度×サンプリング周波数×チャンネル数

例)サンプリング周波数 44.1kHz、ビット深度 16ビット、2チャンネル(ステレオ)の場合

16×44100×2 = 1411200 ビット/秒 = 1411.2 kbps

ビット深度

​【関連用語】

1. ビットレート


1秒あたりのデータ量を表す指標です。単位は一般的にbps(bits per second)やkbps、Mbpsで表され、画質の指標の一つとなります。



2. VBR


可変ビットレート(Variable Bit Rate)の略で、映像の内容に応じてデータ量を変化させる方式です。動きの少ないシーンでは低いビットレートを、複雑なシーンでは高いビットレートを割り当てることで、効率的なデータ使用が可能になります。DVD作成やVODコンテンツなど、ファイルベースの配信で多用されます。平均ビットレートと最大ビットレートを設定することで、品質と容量のバランスを調整できます。



3. マルチビットレート


同じ映像コンテンツを複数の異なるビットレートで用意する配信方式です。視聴環境のネットワーク状況に応じて最適なビットレートの映像を自動選択することで、安定した視聴体験を提供します。YouTubeやNetflixなどの動画配信サービスで標準的に採用されており、モバイル回線から光回線まで、様々な通信環境に対応できます。



4. 上限ビットレート


映像配信時に設定される最大のデータ転送速度です。ネットワークの帯域制限や視聴デバイスの性能を考慮して設定されます。特にライブ配信では、安定した配信を維持するために重要なパラメータとなります。設定値が低すぎると画質が劣化し、高すぎると視聴時の途切れやバッファリングの原因となるため、適切な値の設定が必要です。



5. 2パス


2回のエンコード処理を行う方式です。1回目で映像全体の複雑さを分析し、2回目で各シーンに最適なビットレートを割り当てます。時間はかかりますが、限られたデータ量で最高の画質を実現できます。ファイルベースの配信用コンテンツ制作で多用され、特にドラマや映画など、高品質が要求される作品で重要となります。

 

 

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