動画・映像制作用語
【エッジ】
edge
エッジとは、映像内の輝度や色の急激な変化が生じる境界線のことを指します。特にテロップ文字を背景映像に関係なく視認性を確保するために、文字の周囲につける縁取りを「エッジ」と呼びます。
具体的には、被写体と背景の境目、物体の輪郭、色の異なる部分の境界などが該当します。映像編集では、このエッジの処理が画質や見栄えに大きく影響します。
例えば、エッジ部分ではブロックノイズが発生しやすく、また画像の鮮鋭度を上げる際にもエッジの強調が重要な役割を果たします。また、合成作業においては、エッジ部分の処理が自然な仕上がりを左右する重要な要素となります。
特に映像のテロップ(文字)では、背景映像に関係なく視認性を確保するために、文字の周囲にエッジ(縁取り)を付けることが一般的です。白い文字に黒いエッジを付けることで、明るい背景でも暗い背景でも文字が読みやすくなります。ニュース番組やスポーツ中継などでは、このエッジ処理が標準的に使用されています。
エッジの検出やエッジの強調は、映像の品質向上、特殊効果の付加、被写体の抽出など、様々な編集作業の基礎となる概念です。デジタル映像編集では、エッジを適切に処理することで、より高品質な映像表現が可能となります。
エッジアレルギー
テレビ放送、特に地上波放送局の番組の多くでは、視認性向上のためにテロップをエッジによって強調することが当たり前ですが、近年台頭著しいDSLR系映像作家、動画クリエーターは、テロップに輪郭をつけて強調することが画面の美しさを損ねるものとして嫌い、画づくりにとことん拘る傾向があります。
【関連用語】
1. ドロップシャドウ(Drop Shadow)
テロップやオブジェクトに付ける影のことで、エッジ処理と組み合わせることで視認性や立体感を高める効果があります。
2. アンチエイリアス(Anti-aliasing)
エッジのギザギザ(ジャギー)を軽減する処理のことで、斜めの線や曲線を滑らかに表示する技術です。
3. フェザリング(Feathering)
エッジをぼかして柔らかくする処理のことで、合成時に自然な境界を作り出すのに使用されます。
4. アウトライン(Outline)
オブジェクトの外周に付ける輪郭線のことで、テロップの視認性を高めるために使用される基本的なエッジ効果です。
5. シャープネス(Sharpness)
エッジを強調して画像をくっきりさせる処理のことで、映像の見やすさや質感を調整する際に使用されます。