top of page

動画・映像制作用語

【色温度】

iroondo

「色温度」とは、光源が発する光の色を数値で表すための尺度のことです。単位には絶対温度を表すケルビン(K)が用いられます。色温度は、光源が特定の温度に加熱された「黒体」と呼ばれる理想的な物体から放射される光の色と、その光源の色を比較することで定義されます。

鉄を加熱するとオレンジ、黄色、白、更に温度が上がると青みを帯びた白になるように、どんな物質でも加熱すると光を発し、温度により光の色が変わります。
温度と光色の関係を表すために、エネルギーを全部吸収する架空の物質「黒体」を定義した上で、変化する色と温度の関係を数値で表したものを「色温度」と言うわけです。「色温度」は実際のLEDなど光源の温度や明るさには関係がありません。


もう少し説明すると、黒体は外部から受けた全ての電磁波を吸収し、自身の温度に応じて特定の波長の光を放射する仮想的な物体です。黒体を加熱していくと、温度が上がるにつれて放射する光の色が変化します。例えば、低温の黒体は赤っぽい光を放射し、温度が上がるにつれてオレンジ、黄色、白、そして青白い光へと変化していきます。

この黒体の放射する光の色と、評価したい光源の色を比較し、一致する黒体の温度をその光源の色温度とします。つまり、色温度は光源自体の温度を表すものではなく、あくまでも光の色を数値で表すための指標です。



暖色系と青白系


色温度が低い光源は、赤やオレンジなどの暖色系の光を多く含み、温かみのある雰囲気を醸し出します。一方、色温度が高い光源は、青白い寒色系の光を多く含み、クールで爽やかな印象を与えます。

色温度は、照明器具を選ぶ際や、写真や映像の色味を調整する際に重要な役割を果たします。例えば、リビングルームなどのリラックスしたい空間には、色温度の低い暖色系の照明が適しています。一方、オフィスや作業スペースなど、集中力を高めたい空間には、色温度の高い寒色系の照明が適しています。



印象を変える色温度


写真や映像の色温度を調整することで、その場の雰囲気や印象を大きく変えることができます。例えば、夕焼けの写真をよりドラマチックに見せるために、色温度を低く調整したり、雪景色の写真をよりクールに見せるために、色温度を高く調整したりすることができます。

色温度は私たちの生活や表現活動において、光の色をコントロールするための重要な概念となっています。



異なる色温度が混ざると・・・


工場内で撮影をしていると、カメラを通した景色が緑がかった映像に見えることがあります。通常こうした場合「ホワイトバランス」を調整することで解決するのですが、どうしても調整できないことがあります。

それは、工場の内部が天井のLED照明によって明るくされているけれど、窓からも陽の光が差し込んでいる・・・というような時に起こります。つまり、太陽光とLED照明の色温度が大きく異なるため、光量が多い太陽光にホワイトバランスを合わせると、LEDの光の緑色が強調されてしまうのです。

撮影用のLED照明器具には色温度の調整つまみがありますので、調整可能ですが、工場の照明器具にはそうした機能はついていませんからお手上げです。太陽光(外光)を遮るか、天井の照明器具にフィルターをかけるしかありません。

色温度

​【関連用語】

1. ホワイトバランス


光源による色の偏りを補正し、白色を正確に再現する機能です。カメラは光源の種類を認識し、赤、緑、青のバランスを調整します。これにより、様々な照明条件下で自然な色合いの写真や映像を撮影できます。



2. グレースケールチャート


白から黒までの濃淡を段階的に配置したチャートです。カメラやモニターの階調表現能力を評価するために使用されます。チャートの濃淡が滑らかに再現されていれば、機器の性能が高いことを示します。



3. カラーチャート


様々な色相や彩度を持つ色見本を配置したチャートです。カメラの色再現性やモニターの色表示能力を評価するために使用されます。チャートの色見本と実際の表示色を比較することで、機器の性能を確認できます。



4. 解像度チャート


細かい線やパターンを配置したチャートです。カメラやモニターの解像度を評価するために使用されます。チャートの線やパターンが鮮明に再現されていれば、機器の解像度が高いことを示します。



5. ルクス(lx)


照度(光源に照らされた面の明るさ)を表す単位です。1ルクスは、1平方メートルの面を1ルーメンの光束で照らしたときの明るさです。数値が大きいほど明るいことを示します。

 

 

映像制作のことなら何でも・・・株式会社SynAppsへ

bottom of page