動画・映像制作用語
【ズーム】
zoom
「ズーム」とは、カメラのレンズ機構や画像処理によって被写体を拡大する操作、ないしはその仕組みのことです。
2種類のズーム機構
1. 光学ズーム
複数のレンズ群を組み合わたズームレンズを使用します。ズームレンズはレンズを光軸方向に移動させることでレンズの焦点距離を物理的に変化させることができます。拡大する場合、光量が減少するため露出時間を調整しないと画像が暗くなりますが、解像度は変わりません。
このズーム機能は、レンズのズームリングを回転させたり、シャッター/シュートボタン近くにあるズームボタンを操作してモーター駆動によって、レンズを動かし焦点距離を調整します。
2. デジタルズーム
イメージセンサーで捉えた画像データの、拡大したい部分を電子的に切り取り、画像処理によって元の画像のサイズまで拡大します。その時、不足する画素を補完するために、周囲の画素から色情報を推測して補間しますので、画像が粗く見えます。
このズーム機能は一般的に電子的なスイッチによって操作します。
ズームプロセスを映像化できる動画撮影
写真カメラの場合は、フレーミングのために被写体の大きさをレンズ交換やズームを使ってコントロールして、シャッターを切り静止画を撮影します。
ビデオカメラの場合は、ズームの過程を含めた連続的な構図の変化を動画として撮影することもできます。
ただし、近年流行しているデジタル一眼カメラ(写真用カメラ)での動画撮影においては、ズームレンズの機構がスムーズな操作に適していないため、ズーミングを映像にする場合は、編集時にクロップ範囲を連続的に変化させることで実現している場合があります。
高解像度時代のズームアップの賛否
SD放送の時代には、解像度の低さから、例えばエスタブリッシュショットのあとで人物の表情を見せるためには、フルショットからクローズアップショットに変化(ズームアップ)させることが常套でしたが、現在のFHDテレビの詳細な画像ではその必要性が低く、この「ズーム」はカメラマンの作為的な演出であると、嫌悪する人がいることに注意が必要です。
【関連用語】
1. ズームレンズの焦点距離
〇〇mm~〇〇mmという表記は、そのレンズがカバーする焦点距離の範囲を表しています。例えば、18mm~55mmのズームレンズは、広角の18mmから標準、そして少し望遠の55mmまでの画角をカバーします。焦点距離が短いほど広い範囲を写すことができ(広角)、長いほど遠くのものを大きく写すことができます(望遠)。
2. ショートズームレンズ
1本のレンズで広角~望遠までの焦点距離を1本でカバーし、さまざまな撮影シーンで高度な機動力を持っているビデオカメラのショートズームレンズは、画質の良さや携帯性に優れているものが多く比較的高額ですが、狭い室内などの撮影では必須のレンズです。
3. ズームイン
ズームインとは、ズームレンズの焦点距離を長くする(拡大方向の)操作をしながら撮影することです。
4. ズームアップ
ズームアップは、一般的にズームインと同義で使われます。
5. ズームアウト
ズームアウトとは、ズームレンズの焦点距離を短くする(縮小方向の)操作をしながら撮影することです。
6. スナップズーム
レンズを急速に動かして、被写体を大きく見せたり小さく見せたりする撮影技法です。